公務員に最適なお金の借り方!共済貸付と民間ローンどっちがおすすめ?
公務員というお仕事は、安定しているというイメージを多くの人から持たれています。
このようなことを言われた公務員の方も、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、いくら公務員が安定しているといっても、結婚・子どもの進学・自宅の購入など、ライフステージに応じたお金の悩みは尽きません。
お金に困ったとき、公務員だからこそ選ぶことのできる有利な借入方法を知らないまま、大事な選択をしてしまうのはもったいないですよね。
本記事では、公務員の方がお金に困ったときの最適な借り入れ方を、さまざまな状況に応じて解説します。
工藤
- 公務員だけが利用できる共済組合の貸付制度がわかる
- 共済貸付が使えない、使いにくい場合のよりよい借入方法がわかる
- 住宅・自動車・生活費などの目的に応じた最適な借入方法がわかる
【原則】公務員がお金を借りるなら共済貸付がおすすめ
結論から言うと、公務員の方は特別な理由がなければ、共済組合が行っている貸付制度を利用するのが一番お得です。
共済貸付は金融機関の融資と比べ、さまざまな点で優遇されており、公務員の方がお金に困ったときには最優先で利用を検討すべき制度です。
まずは共済貸付制度ごとの概要と、メリット・デメリットを確認しておきましょう。
共済組合とは?
公務員は社会保険制度の一環として、所属する組織に応じて設置された共済組合への加入が義務付けられています。
具体的には以下の組織の職員が対象です。
- 地方公共団体(都道府県、市町村)
- 学校(教職)
- 警察
- 国(省庁、衆議院・参議院、裁判所、刑務所)
- 日本郵政
公務員の方は共済組合へ保険料を毎月支払うことで、ケガ・病気などの際の医療費負担や、老齢厚生年金の給付といった保障を受けられるわけですね。
いっぽうで共済組合の事務は、医療費や年金に関するものばかりではありません。
組合員の福利厚生を目的とするさまざまな事業のひとつが、組合員に対する貸付制度です。
共済貸付の内容
共済貸付には、生活のさまざまな場面に対応した幅広い種類の貸付内容が用意されています。(貸付の内容は、加入する共済組合によって若干異なります)
以下は道府県の職員が加入する地方職員共済組合の貸付制度です。
貸付の種類 | 貸付を受ける事ができる用途 |
---|---|
普通貸付 | 臨時の資金(自動車や家電の購入など) |
住宅貸付 | 住宅の新築または改築などの資金 |
災害貸付 | 災害により家財や住宅に損害を受けたときの補填 |
医療貸付 | 本人または被扶養者の療養にかかる資金 |
入学貸付 | 本人または被扶養者の進学に必要な資金 |
修学貸付 | 本人または被扶養者の修学に必要な資金 |
結婚貸付 | 本人または子、孫、兄弟姉妹の結婚資金 |
葬祭貸付 | 配偶者、子、父母、兄弟姉妹、配偶者の父母の葬祭に必要な資金 |
高額医療貸付 | 本人または被扶養者が、高額医療費の支給対象になる療養をする際の臨時の資金 |
出産貸付 | 本人または被扶養者が、出産費等の支給の対象になる出産をする際の臨時の資金 |
共済貸付のメリット
共済貸付が他の借入方法よりも有利な点は以下の5点です。
ひとつずつ詳しく解説します。
金利が低め
共済貸付の利率は現在、1.26%以内である場合がほとんどです。(国の機関では一部、利率が4.26%などの貸付もあり)
以下は一例として、地方職員共済組合の金利の一覧です。
貸付の種類 | 貸付金利率 |
---|---|
普通貸付 | 年1.26% |
住宅貸付 | 年1.26% |
災害貸付 | 年0.93% |
医療貸付 | 年1.26% |
入学貸付 | 年1.26% |
修学貸付 | 年1.26% |
結婚貸付 | 年1.26% |
葬祭貸付 | 年1.26% |
高額医療貸付 | 無利息 |
出産貸付 | 無利息 |
銀行カードローンの利率が数%~十数%であることを考えると、かなり金利が低めと言えるでしょう。
審査通過の難易度が低い
共済貸付を申し込んだ後は、金融機関と同じように返済能力を確認するための貸付審査が行われます。
共済貸付には審査の観点から、下記2点のメリットがあります。
- 民間の金融機関に比べると審査が厳しくない
- 審査の際に信用情報の確認が行われない
共済貸付は組合員のみを対象とした制度です。
借り入れをする人の身分や収入が安定していることは明らかなので、厳しい審査が行われることはありません。
また信用情報に傷がある人でも貸付を受けられる可能性があることも利点です。
共済組合は指定信用情報機関に加盟していないため、金融機関の審査のように、申込者のクレジットやローンの利用状況を指定信用情報機関に照会することはありません。
担保や保証人などがいらない
共済貸付では、銀行ローンで求められるような連帯保証人や担保、保証会社への保証料などが不要です。
事前に準備することなく申し込みができるという点でも、利用するハードルが低いと言えるでしょう。
給与天引きで確実に返済できる
共済貸付の返済は、毎月の給与から一定額が控除される形で行われます。
借りた人が口座から振り替えたり、ATMで返済したりといった必要は、一切ありません。
毎月自動的に返済されるので、返済忘れや残高不足での引き落とし失敗などのリスクがなく、確実に返済を進められます。
毎月の給与からの返済のほかに、期末手当からの返済を併用することも可能です。
余裕を持った返済計画が立てられる
共済貸付の最長返済期間は、金融機関に比べて特別長いわけではありませんが、現実的な返済計画を立てるには十分な返済期間が確保されています。
たとえば地方職員共済組合の場合、返済期間は以下のとおりです。
貸付の種類 | 返済期間 |
---|---|
普通貸付 | 120月(10年)以内 |
住宅貸付 | 360月(30年)以内(住宅災害貸付も同様) |
災害貸付 | 120月(10年)以内(一般災害貸付の場合)※ |
医療貸付 | 120月(10年)以内 |
入学貸付 | 120月(10年)以内 |
修学貸付 | 150月(10年)以内 |
結婚貸付 | 120月(10年)以内 |
葬祭貸付 | 120月(10年)以内 |
高額医療貸付 | 高額療養費が支給されるときに返済 |
出産貸付 | 出産費等が支給されるときに返済 |
※住宅災害新規貸付・住宅災害再貸付では、政令で指定された激甚災害による損害を受けた場合、弁済期間外において3年以内の据置期間(元金償還猶予期間)を置くことができる。
金利が低いというメリットも、返済期間が長いほど大きくなります。
負担を最小限にして長期の返済計画を立てられるのは、大きな利点と言えるでしょう。
以上のようにメリットの大きい共済貸付ですが、状況によってはデメリットが生じる場合もあります。
次項で詳しく見ていきましょう。
共済貸付のデメリット
共済貸付について注意すべきデメリットは以下の7点です。
順番に詳しく解説します。
手続きが面倒で時間がかかる
共済貸付の手続きは、申込締切・決定日・送金日が毎月の特定の日に定められています。
このため手続きには、最短でも1ヶ月近くかかってしまいます。
たとえば地方職員共済組合の場合の流れは以下のとおりです。
急いで資金を調達したい人には利用するのが難しい制度であると言えるでしょう。
また借り入れの目的や他社借り入れの状況によっては、申し込み時にさまざまな必要書類があります。
申し込みにも手間と時間がかかることを覚えておきましょう。
借入金の利用目的が限られる
共済貸付が受けられる借入目的は、あらかじめメニューが決められています。
借入目的は、必要額が確認できる書類(契約書、請求書など)や、そのほか借入目的に応じたさまざまな証明書類で確認されます。
比較的用途の幅が広い普通貸付でも、自動車の購入などの明確な目的を、書類で証明する必要があるでしょう。
生活費・遊興費・投資資金など、漠然とした用途で貸し付けは受けられませんので注意してください。
貸付上限額が低い
共済貸付は、利用目的に応じて貸付金の上限額が定められています。
以下は地方職員共済組合の例です。
貸付の種類 | 貸付額の上限 |
---|---|
普通貸付 | 200万円/給料月額の6倍の範囲内 |
住宅貸付 | 1,800万円/給料月額に組合員期間に応じた月数(最大69月)を乗じた額の範囲内 |
医療貸付 | 100万円/給料月額の6倍の範囲内 |
入学貸付 | 200万円/給料月額の6倍の範囲内 |
結婚・葬祭貸付 | 200万円/給料月額の6倍の範囲内 |
とくに金融機関の住宅ローンでは、数千万円~1億円の借り入れが可能なものもあります。
利用目的と必要額によっては貸付額が不足することもあるので、申し込み前に必ず上限額も確認しましょう。
同僚に借り入れを知られる可能性が高い
共済貸付の大きなデメリットのひとつが、借り入れについて、同僚に知られる可能性が高いという点です。
通常、共済貸付の申し込みは所属組織に置かれた共済事務部門や共済支部に行います。
しかし、勤務先によっては、以下のような場合もあるのです。
- 貸付の申し込みに所属長の決裁が必要
- 所属長経由で申込書類を提出するよう定められている
また給料から控除される月々の返済額は、給与明細に記載されるため、人事・給与事務を担当する同僚には気づかれる可能性があります。
他社借入がある場合は借入可能額が減る
共済貸付の審査はあまり厳しくありませんが、返済能力を超えた貸し付けは受けられません。
たとえばすでに他社から借り入れがある場合、借入残高と新規貸付額を合算して上限額に収まる範囲でしか、借り入れができません(すでに共済貸付を受けている場合でも同様)。
他社借入がある場合、償還表や融資決定通知書の提出も求められます。
自己申告ではありますが、利用者が過度な借り入れに苦しまないようにするための措置でもあります。過去の借り入れは適切に申告しましょう。
金利のタイプや借入目的によっては必ずしも有利でない
メリットの多い共済貸付でも、以下のような点で不利になる場合もあります。
- 変動金利が適用される共済貸付の借入中に、金利が大きく上がった場合
- 借り入れの目的が住宅の購入や建築の場合
一般的に金利には、一定期間金利が変わらない【固定金利】と、市場金利の変動に連動する【変動金利】があります。
公務員の給料は景気の影響を受けにくいため、繰上返済をせず安定して返済を続けたい公務員の方には、固定金利がおすすめです。
しかし、たとえば地方職員共済組合では、一部を除く貸付内容において、基準利率に応じて金利の変わる変動金利が適用されています(基準利率は国債利回りにもとづいて決定)。
返済中に基準利率が変動して金利が上がる可能性もあるので、借り入れを検討する際は利息の安さだけでなく、金利のタイプも必ず確認するとよいでしょう。
またとくに住宅を購入する場合は、銀行が提供する金利1%未満の住宅ローンもあります。
共済貸付が必ず有利なわけではないことも覚えておきたいですね。
即時償還規定
共済貸付を受けた人は、以下のいずれかに該当した場合、残りの元金の全額を即時に返済しなければなりません。
- 組合員の資格を失ったとき
- 退職手当の支給を受けたとき(不足額がある場合は自己資金で返済)
- 申し込みの内容に偽りのあることが認められたとき
- 貸付規則に違反したとき
- 住宅貸付の対象物件に居住しなくなったとき
- 住宅貸付の対象物件を売却または譲渡したとき
たとえば退職する場合、残りの返済額は退職金が支給されるときに控除されます。
不意に退職金の支給額が減れば、その後の生活にも大きな影響が及びます。
不測の事態に慌てることのないよう、どのような場合に即時償還が求められるのか、しっかり確認しておきましょう。
こんな人は共済貸付だと厳しいかも・・・
ここまでの解説を踏まえると、とくに以下のような人は共済貸付以外の借入方法を検討する必要があります。
- 今すぐに資金を調達する必要がある人
- 借り入れの目的が共済貸付で定められている貸付事由に合わない人
- 借入金を生活費・遊興費など自由な目的で使いたい人
- 共済貸付の上限額以上の高額融資を希望する人
- 絶対に同僚に借り入れを知られたくない人
- すでに多額の他社借入や共済貸付を受けている人
- 近く退職予定の人
逆に特別な事情がなければ、ほとんどの場合、共済貸付は公務員の方にとって最も有利な借入方法だと言えるでしょう。
共済貸付の問い合わせ・申し込み
「共済貸付に決めた!」という方はまず、自分が加入している共済組合の公式サイトや職場で配布される冊子などで、大まかな貸付条件を確認するとよいでしょう。
また通常は、勤務先に共済組合の支部や事務局が設置されているはずです。
共済組合の貸付担当部署に連絡すれば、自分の状況に応じて相談することができます。
「自分の加入している共済組合がよくわからない・・・」という方は、以下の表を参考にしてください。
主な組合員資格者 | 共済組合の名称 | |
---|---|---|
地方 | 東京都、特別区の職員 | 東京都職員共済組合 |
道府県および関係団体の職員 | 地方職員共済組合 | |
札幌市・川崎市・横浜市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市・広島市・北九州市・福岡市の職員 | 指定都市職員共済組合 | |
(北海道)函館市・小樽市・旭川市・室蘭市・帯広市・岩見沢市・夕張市・網走市・美唄市・苫小牧市・稚内市・留萌市 | 都市職員共済組合 | |
(宮城県)仙台市 | ||
(愛知県)豊橋市・岡崎市・一宮市・瀬戸市・半田市・春日井市・豊川市・津島市・碧南市・刈谷市・豊田市・安城市 | ||
上記以外の市町村職員 | 市町村職員共済組合 | |
公立学校の教職員 | 公立学校共済組合 | |
警察職員 | 警察共済組合 | |
私立学校の教職員 | 日本私立学校振興・共済事業団 | |
国家 | 省庁の職員 | 国家公務員共済組合連合会に加入している各共済組合 (上記リンクから、勤務先に対応した共済組合の名称をご確認ください。) |
会計検査院の職員 | ||
衆議院・参議院の職員 | ||
裁判所の職員 | ||
刑務所の職員 | ||
その他 | 日本郵政 |
Paradise Wave / 飯田 道子
公務員であれば、共済から借りるのが一番良いというイメージはあると思います。
実際に低金利で借りられるのは大きな魅力と言えますよね。
とはいえ、融資までに時間がかかるのはデメリットと言えます。
お金は急に必要になることが少なくありません。
イザというときには、共済以外の借入先も検討することが必要なのです。
共済貸付が難しい方は民間ローン
ここまでの解説を読んで、「共済貸付が使えない・・・」と思った方もまだ諦める必要はありません。
ここでは共済貸付の利用が難しい方のために、民間の金融機関が提供するローンサービスについて解説していきます。
すでに共済貸付を受けている人も大丈夫!
民間ローンの利用を考えている方のなかには、「もう共済貸付で多額の借り入れをしているから審査に通らないかも・・・」という方もいるかもしれません。
しかし、共済組合は指定信用情報機関に加入していないので、共済貸付の履歴は信用情報に登録されません。
金融機関が審査にあたって、共済組合からの借り入れをただちに知ることはないのです。
ただし審査のために給与明細を提出した場合、控除欄の返済額から借り入れに気づく可能性はありますので注意してください。
それでは次に、さまざまな状況に応じてどんなローンを利用するのが最適なのか、順番に見ていきましょう。
高額の借り入れなら銀行ローンがおすすめ
借入希望額が高額な人にとって、共済貸付は上限額がネックになります。
そういった方が検討すべきなのは、銀行ローンです。
消費者金融のカードローンは、総量規制により、年収の3分の1までしか借り入れができません。
いっぽう銀行は総量規制の対象になりませんので、多額の資金を必要とする人に適した選択肢と言えるでしょう。
また消費者金融に比べると、低めの金利で借りられるのも魅力です。
それぞれの限度額や金利などをしっかり比較し、自分の目的にあった銀行とサービスを選びましょう。
銀行ローンの種類と限度額・金利
銀行ローンには、住宅や自動車など借入目的に応じたものから使いみちが自由なものまでさまざまな商品があります。
銀行によって提供する商品は異なりますので、一例として、三井住友銀行の主なローン商品を以下にご紹介します(限度額・金利は2024年5月21日時点)。
ローンの種類 | 貸付対象 | 貸付限度額 | 金利 |
---|---|---|---|
住宅ローン | 住宅の購入、建築などの資金 | 100万円~3億円 | 0.475%~3.08% |
マイカーローン | 自動車の購入・修理など資金 | 10万円~300万円 | 4.475% |
教育ローン | 子どもの入学・進学などにかかる費用 | 10万円~300万円 | 2.975%~3.475% |
カードローン |
|
10万円~800万円 | 1.5%~14.5% |
フリーローン |
|
10万円~1億円 (有担保型を含む) |
2.775%~5.975% |
自由に使える銀行カードローン
共済貸付が利用できる資金使途のほかに、もっと自由に借入金を使いたいという方もいらっしゃるでしょう。
そういった方におすすめなのが、カードローンやフリーローンです。
カードローンは原則として使いみちが自由で、利用限度額の範囲であれば、ATMなどから何度でも借りられます。
フリーローンも幅広い目的に利用できますが、銀行によっては制限があります。
またカードローンと違い、借り入れは一度だけですが、限度額が高額です。
銀行ローンの注意点
銀行ローンの利用を検討する際は、以下の3点に気を付ける必要があります。
- 審査が厳しい
- 勤務先へ電話で在籍確認が行われる
- 融資を受けるまでに時間がかかる
まず銀行ローンは、金利が低めであるかわりに審査が厳しいという特徴があります。
公務員に社会的信用があるといっても、審査の方法や審査基準が軽減されるわけではありません。
また届け出た職場への在籍確認は、原則として電話で行われますので、周囲に知られずにお金を借りたい方は、注意が必要です。
銀行ローンは最短でも、申し込みの翌営業日以降の融資になる点も重要です。
カードローンであっても、カードの発行・受け取りまでは、時間がかかります。
即日融資を受けたい方には不向きなので、融資を急ぐ方は、次に解説する消費者金融のカードローンをご検討ください。
即日バレずに借りたいなら消費者金融のカードローンがおすすめ
「今すぐお金を借りたい!」「絶対に誰にも知られたくない!」という方には、消費者金融のカードローンがおすすめです。
ここからは、消費者金融が提供するカードローンの特徴を見ていきましょう。
まず消費者金融のよい点は以下の2点です。
消費者金融なら最短即日OK
消費者金融の最大の特徴は、審査スピードの早さです。
多くの大手消費者金融は、最短即日で借り入れができることを売りにしています。
何よりまず急いでお金が必要だという方は、即日融資が可能な会社を選びましょう。
ただし電話や郵送での申し込みには時間がかかります。
即日融資を受けたい方は、必ずやり取りを最小限にできるWEBから申し込みをしてください。
消費者金融なら周りにバレない
公務員だからこそ、借り入れを知られて信用を失うリスクは冒したくないですよね。
現在、主な大手消費者金融では、原則として電話での在籍確認を行わない・郵送物を送付しないといったことを明言しています。
いっぽう申込内容に不備がある場合や、勤続年数が短い場合などは、例外的に電話での在籍確認が行われることもあります。
電話で在籍確認する場合も、会社名を名乗らないなど、消費者金融だと知られないための配慮がされています。
職場に知られるリスクはきわめて低いと言えるでしょう。
消費者金融カードローンの注意点
消費者金融を利用する際に注意すべきなのは、共済貸付や銀行ローンに比べて金利が高いという点です。
借入金が大きくなるほど、あるいは返済期間が長くなるほど、どうしても他の借入先に比べて利息が膨らんでしまうでしょう。
しかし、逆に考えれば、「一時的に借りてすぐ返すつもりだ」「それほど大きな金額はいらない」といった方にとって、低リスクでスピード融資が実現できるとも言えます。
また大手消費者金融では、30日~180日程度の無利息期間を設けている場合もあります。
短期借入の方はさらに有利と言えるでしょう。
消費者金融カードローンのサービス比較
よりお得に消費者金融を利用するためには、金利や貸付限度額だけでなく、無利息期間の長さや手続きがWEBで完結するかなど、さまざまな要素を比較する必要があります。
以下の表は主な大手消費者金融のサービス内容を比較したものです。
カードローン会社 | 金利 | 限度額 | 無利息期間 | 融資スピード※ | WEB完結への対応 |
---|---|---|---|---|---|
アコム | 年率3.0%~18.0% | 800万円 | 初回契約日の翌日から30日間 | 最短20分 | 対応している |
プロミス | 年率4.5%~17.8% | 500万円 | 初回借入日の翌日から30日間 | 最短3分 | 対応している |
アイフル | 年率4.5%~18.0% | 500万円 | 初回契約日の翌日から最大30日間 | 最短18分 | 対応している |
SMBCモビット | 年率3.0%~18.0% | 800万円 | なし | 最短15分 | 対応している |
レイク | 年率4.5%~18.0% | 500万円 | 初回契約日の翌日から30日間・60日間・180日間 (申込方法や借入額により変動) |
最短25分 | 対応している |
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合があります。
※各社とも融資速度については、申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱になることもあります。
限度額 | 金利 | 審査時間 | 融資時間 |
---|---|---|---|
最大800万円 | 年3.0%~18.0% | 最短20分※1 | 最短20分※1 |
学生 | パート アルバイト |
職場に 電話なし |
郵送物なし |
※2 | 原則として お勤め先へ 在籍確認の電話なし ※3 |
- アコム
がおすすめな方 - アコム
が不向きな方
- 最短20分で借りたい方
- 利用者数の多いカードローンを探している方
- 会社に在籍確認されたくない方
※1 お申し込み時間や審査によりご希望に沿えない場合があります。
※2 10代申込不可。
※3 原則、電話での確認はせずに書面やご申告内容での確認を実施。
限度額 | 金利 | 審査時間 | 融資時間 |
---|---|---|---|
最大500万円※1 | 年4.5%~17.8% | 最短3分※2 | 最短3分※2 |
学生 | パート アルバイト |
職場に 電話なし |
郵送物なし |
※3 | 原則、電話の在籍確認なし |
- プロミス
がおすすめな方 - プロミス
が不向きな方
- 勤務先に電話連絡されたくない方
- 最短3分で借りたい方
- 本審査前にいくら借りられるか知りたい方
- 万が一に備えて無利息サービスのあるカードローンと契約したい方
※1 新規契約のご融資上限は、本審査により決定となります。
※2 お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
※3 高校生(定時制高校生含む)はお申し込みできません。
※3 18、19歳の方は契約にいたりづらい可能性があります。
※3 申込時の年齢が19歳以下の場合は、収入証明書類の提出が必須です。
限度額 | 金利 | 審査時間 | 融資時間 |
---|---|---|---|
最大800万円※ | 年3.0%~18.0% | 最短18分 | 最短18分 |
学生 | パート アルバイト |
職場に 電話なし |
郵送物なし |
- アイフル
がおすすめな方 - アイフル
が不向きな方
- 無利息サービスを活用したい方
- 最短18分でお金を借りたい方
- 誰にもバレずに借りたい方
※当社のご利用限度額が50万円超、または他社を含めた借り入れ金額が100万円超の場合は源泉徴収票など収入を証明するものが必要。
限度額 | 金利 | 審査時間 | 融資時間 |
---|---|---|---|
最大800万円 | 年3.0%~18.0% | 10秒簡易審査 | 最短即日融資※ |
学生 | パート アルバイト |
職場に 電話なし |
郵送物なし |
原則、電話連絡なし |
※申し込みの曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります。
カードローンを比較する際にひとつ気を付けていただきたいのが、金利に数%~十数%といった幅があることです。
カードローンは一般的に、限度額に応じて適用金利が変わる仕組みになっているため、最低金利は最高限度額に近い金額で借りた場合のものになります。
初回契約時に限度額が低く設定される場合もあるので、あくまで上限金利で比較するとよいでしょう。
Paradise Wave / 飯田 道子
共済は安心だけど、民間のローンは心配という声を聞くことがあります。
とはいえ、免許を受けている金融機関なら、恐ろしい取り立てにあることも、法外な利息を取られることはありません。
借入先を選ぶときには、免許を受けている会社なのか、どのような返済方法が利用できるのか等を確認し、自分の希望にあった会社を選ぶと良いでしょう。
公務員は審査に有利?公務員でも絶対通過できるわけではない
ここまで民間ローンの解説を読んで、「公務員だからだいたいどこからでも借りられるだろう」と安心しきっていませんか?
たしかに収入も身分も保障された公務員の信用力は絶大ですが、審査に絶対はありません。
特に以下のような場合は、公務員であっても審査に落ちることは、十分ありえます。
思わぬ理由で足をすくわれないよう、しっかりと確認しておきましょう。
信用情報に傷がある場合
いくら公務員に信用力があるといっても、信用情報に傷がある場合は審査通過が難しくなります。
金融機関は審査の際に、指定信用情報期間へ信用情報の照会を必ず行います。
信用情報に滞納などの履歴があると、収入が安定していたとしても、返済能力はないと判断されてしまうでしょう。
万が一、現在滞納がある方は、滞っている返済を可能な限り解消しておくことが必要です。
短期間に多重申込している場合
もし返済の遅延や滞納がなかったとしても、短期間に複数のカードローンなどの申し込みをしている場合は、審査に通過できない可能性があります。
実際には資金力に問題がなかったとしても、「何かお金に困っているのではないか?」と疑われてしまうからですね。
とくに気を付けなければならないのが、カードローンだけでなく、クレジットカードの申し込みを短期間に複数行った場合も同様だということです。
信用力のある公務員だからこそしてしまいがちかもしれませんので、十分に気を付けましょう。
複数社から高額の借り入れがある場合
複数社から多額の借り入れがある人は、「本当に返済できるのか?」と疑われてしまうため、審査に通過するのが難しくなります。
ただし消費者金融では、多重債務者の救済を目的としたおまとめローンが利用できる場合もあります。
おまとめローンでは、複数社の借り入れを一本化して現在よりも低い金利にできますので、多重債務のある方はぜひ検討するとよいでしょう。
Paradise Wave / 飯田 道子
公務員は属性が良いとされ、いずれの金融機関からもウエルカムな雰囲気があります。
しかしながら、信用情報にキズがあったり、複数の金融機関から借りたりしている場合は、審査に落ちてしまいます。
お金を借りるときには、必ず審査があります。
表面的な属性ばかりに頼らずに、信用情報にキズをつけない、借り過ぎないようにしておくことが大切なのです。
民間ローンが不安な方のお悩み解消Q&A
ここまでの解説を読んで、「民間ローンのことはだいたいわかったけど、実際に借りるのはまだなんとなく不安」と思う方もいますよね。
収入が安定している公務員だからこそ、これまで借り入れをする機会がなかった方も少なくないでしょう。
ここでははじめて融資を受ける公務員の方の、素朴な疑問にお答えします。
「借り入れが原因で処分を受けたりしない?」
万が一、職場に借り入れが知られたとしても、それ自体が公務員に関する規定に抵触するものではありません。
もちろんお金に困ったからといって、副業に手を出すのは副業禁止の規定に触れますので絶対にやめましょう。
「ちゃんと返済できるか不安・・・」
返済日に遅れることなく返済を続けるために重要なのは、融資を申し込む段階で適切な方法を選び、現実的な返済計画を立てることです。
ここまでの解説を踏まえて検討することで、完済までの明確なイメージを持って借り入れができるでしょう。
「厳しい取り立てをされるのでは?
貸金業は、貸金業法などの法規に従い国の登録を受けた正規の金融業者が、貸金業法などの法規に従って行うものです。
暴力的・威圧的な取り立ては以下のとおり法律で明確に禁止されているので安心です。
(取立て行為の規制)
第二十一条 貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。
「あとから共済貸付が受けられなくなったりしない?」
民間ローンを利用した際の信用情報が、共済貸付の審査で確認されることはありません。
民間ローンを利用したことで、ただちに共済貸付が利用できなくなることはありませんので安心してください。
ただし共済貸付の借入額は、民間ローンの借入額と合算して上限額以内に収まる必要がありますので注意してください。
公務員の方がお得に借り入れをするための基本的な解説は以上です。
最後に、借り入れの目的ごとに検討しなければいけないことを解説します。
【目的別】借入金の用途に応じて考えること
本記事では共済貸付と銀行ローン、消費者金融のカードローンを紹介してきました。
いっぽうでよりお得に借り入れをするためには、借り入れの目的に応じた注意点も踏まえた検討が欠かせません。
そこで次に、以下の借入目的ごとに検討しておくべきことを簡単に解説します。
融資を申し込む前に、ぜひ掘り下げて考えてみてください。
住宅(自宅)の購入
自宅を購入する場合、主に銀行の住宅ローンと共済組合の住宅貸付が選択肢になります。
結論を言うと、銀行の住宅ローンの方が、金利が低めなのでおすすめです。
共済組合の住宅貸付のメリットは、初期費用(頭金・手数料・保証料など)が不要な点にあります。
住宅購入に必要な頭金などの捻出が難しい方は、共済貸付で頭金などを調達できるのです。
共済貸付は利用しても信用情報に記録されないため、共済貸付で頭金などを調達したかどうかを銀行に知られることはありません。
自宅以外の不動産の購入
共済の住宅貸付は、自分が居住する住宅しか対象にできません。
銀行の住宅ローンも同様のため、いわゆる不動産投資ローンが検討対象になります。
ただし公務員は一定の規模・家賃収入を超えると、所属長の許可が必要になります。
とくに地方公務員の場合は、所属によって許可を求める基準が異なりますので、購入を検討する前に必ず勤務先に確認しましょう。
自動車の購入
公務員の方が自動車を購入する際の借入方法は、主に以下の4点が考えられます。
- 共済組合の普通貸付
- 銀行の自動車ローン
- ろうきんのマイカーローン
- ディーラーの自動車ローン
以下の考え方を参考にして、ご自分の状況に合った借入方法を選択するとよいでしょう。
- とにかく金利を低く抑えたい人
- 信用情報に傷がある人
- 共済貸付の限度額以上の借入が必要な人
- 退職予定であるなど共済貸付が使えない人
- とにかく急いでおり、手続きや審査を早く済ませたい人
- 信用情報の傷など審査上の不安があり、かつ共済貸付も使えない人
銀行の自動車ローンについては、公務員の方であれば、積極的に選ぶ理由はあまりないでしょう。
特別な理由がなければ、共済組合の普通貸付が、最も金利が低くお得です。
教育費
子どもの入学・進学などの費用が今すぐ必要になることは、あまりないはずです。
とくに急ぐ理由がなければ、金利が低めな共済の教育貸付(入学貸付・修学貸付)を利用するのがよいでしょう。
もしすでに他の共済貸付を受けている場合や、必要額が多い場合には、銀行の教育ローンの利用が選択肢になります。
生活費・遊興費
共済貸付は、明確な目的がなければ借り入れができません。
より幅広い使用用途に利用したい方はフリーローンを、さらに限度額の範囲内で繰り返し融資を受けたいという方はカードローンが適しているでしょう。
結婚・葬祭
結婚や葬祭の費用が今すぐ必要になることは、あまりないはずです。
とくに急ぐ理由がなければ、低めの金利で長期貸付が可能な共済の冠婚葬祭貸付を利用するのがよいでしょう。
もしすでに他の共済貸付を受けている場合や、必要額が大きい場合には、銀行ローンが選択肢になります。
医療費・出産費
共済の貸付制度では、出産費や高額療養費の支給対象になるものであれば、出産費等が支給されるまでの間、全額を無利子で借り入れできます。
いっぽう出産費や医療費には、公的な給付制度が充実していますので、借り入れの前に利用を検討しておきましょう。
公的医療保険の対象外の治療は、原則として、医療機関が提携する金融機関の医療ローンを利用することになります。
医療ローンは審査が厳重で、自分で金融機関を選ぶこともできません。
もしどうしても医療ローンでは賄えないという方は、フリーローンやカードローンが選択肢になります。
【専門家取材】公務員のお金の借り方についてお伺いしました
公務員のお金の借り方について、気になることを筆者が専門家に取材してみました!
ぜひ融資を申し込む前に確認してみてください。
工藤
共済貸付の特に有利な点はどこだとお考えですか?
飯田
低金利で借りられる点は有利です。
工藤
共済貸付の特に使いにくい点、欠点はどこだとお考えですか?
飯田
融資までに時間がかかるのは、最大の欠点です。
工藤
公務員があえて共済貸付以外を選ぶべき場合は、特にどのような状況が考えられますか?
飯田
家族や周辺の人にお金を借りていることをバレたくない場合が考えられます。
【まとめ】公務員はいろいろ選べる!自分に合った借入先を選ぼう
本記事の内容をまとめると、以下のとおりです。
- 原則として、公務員の方は共済貸付を利用するのがお得
- 銀行ローンに適しているのは、共済貸付の限度額より高額な借り入れをしたい人
- 消費者金融のカードローンに適しているのは、誰にもバレずに、即日融資を受けたい人
- 公務員でも、返済能力が疑われる場合は、審査を通過するのが難しい
- 借入金の用途に応じて、さらに気を付けるべきことがある
どんなに収入が安定していても、お金に困る瞬間というのは突然訪れるものです。
そのときに慌ててしまわないよう、本記事をしっかり読んで、賢く資金調達ができるよう備えましょう!