煌びやかな万華鏡で幻想的な世界に浸る「京都万華鏡ミュージアム」
こんにちは、学生ライターのマルです。
あなたは京都万華鏡ミュージアムという施設を知っていますか?
名前は少し似ていますが、マンガミュージアムとは違いますよ!
京都万華鏡ミュージアムとは、万華鏡を専門に収集・展示している施設なんです。
万華鏡を専門にしているミュージアムなんて、すごく珍しいですね。
「万華鏡のミュージアムなんてあるのか!」と興味をもち、早速取材に伺いました。
場所は烏丸御池をやや南東に下ったところ。
京都国際マンガミュージアムのすぐ近くにあります。
施設の中に入ると、数々の煌びやかな万華鏡が展示されており、とても幻想的な世界が広がっていました。
ああ、綺麗・・・。
おっと、今日は施設に遊びに来たのではありません。取材に来たのでした。
お話を聞かせてくださったのは、京都万華鏡ミュージアムでスタッフを務める宮元陽子さんです。
300点の万華鏡を所蔵し、そのうち50点を展示
──京都万華鏡ミュージアムはいつごろからはじまったのでしょうか?
宮元:2004年の6月6日からです。
お隣の教育施設「子ども相談センターパトナ」の展示スペースというかたちで最初は始まりました。
今では、市民のかたや修学旅行生、日本全国からの観光客や外国人のかたなど、多くのお客様に来ていただいています。
──最初は展示スペースから始まったのですね。
京都万華鏡ミュージアムは入館料が大人300円、小中学生200円と、他のミュージアム施設に比べてとても安いのが印象的です。
宮元:最初は無料で、という話もあったみたいですが、割れやすいガラス製品をあつかうということもあり、丁寧に見ていただくために、少しは入館料をいただくことになりました。
──こちらには、どれくらいの万華鏡があるのでしょうか?
宮元:全部でおよそ300点の万華鏡を所蔵しており、そのうち50点ほどをテーマに合わせて展示しています。
──テーマはどのように決められているのですか?
宮元:季節に合わせてテーマを決めています。
今(取材時)は夏なので夏のテーマで展示をしていますね。
去年は万華鏡が誕生して200周年だったので、万華鏡200周年をテーマに展示をおこないました。
また今年は万華鏡の世界大会が京都でおこなわれました。
なので、その世界大会に関係のある万華鏡作家さんの作品を集めて展示しました。
展示企画は大体、年に3、4回おこなっていますね。
その都度企画してテーマを変えています。
万華鏡の世界大会が開催
──万華鏡はどのように収集されるのですか?
宮元:最初はご寄付いただいたものを展示していました。
今は、作家さんとそれぞれお付き合いがあるので、直接万華鏡を買わせていただいたりしています。
また、万華鏡の世界大会では、直接作家さんが万華鏡を販売されているので、そこで購入することもあります。
──世界大会なんてあるんですね!
世界大会は一般の人も見に行けるものなんですか?
宮元:毎年アメリカで開催されるので、日本のかたは行きにくいと思うのですが、一般のかたも見に行くことはできます。
世界大会は今年が初めて、アメリカ以外で、日本で、しかも京都であったんです。
ただ、今年の世界大会は日本のかたもたくさん来ていただいたのですが、来年からは開催地がまたアメリカに戻るので、日本のかたが訪れるのは難しいかもしれません。
1時間ごとに5分間の万華鏡投影
──こちらに展示されている万華鏡のなかで人気なものは何ですか?
宮元:オルゴールがついている万華鏡は、覗き口が大きくて見やすく、オルゴールを鳴らしながら見ることができるので人気ですね。
また、壺や舞妓さんのかたちをした万華鏡は、一見すると万華鏡には見えないので、お客様もびっくりして喜んでくださいます。
──京都万華鏡ミュージアムでは1時間ごとに5分間の万華鏡投影がおこなわれています。
投影式はどういう仕組みでおこなわれているのですか?
宮元:上に機械がついているのですが、モーターで回して後ろから光を当てて投影しています。
なので、投影されているのは録画の映像ではなく、本当に上で回っている映像が壁に映し出されています。
万華鏡はふつうひとりで見るものですが、投影式では皆さんで同じ映像を共有できます。
この投影式を見にこちらへ来られるお客様も多いですね。
万華鏡つくり体験ができる
──京都万華鏡ミュージアムのお客さんはどういったかたが多いですか?
宮元:全体としては、家族連れが一番多いですかね。
時期によっても違って、春先や秋口は修学旅行生が多く来られます。
また、夏休みは家族連れが多く、休暇の時期は外国のかたが多いです。
まんべんなく、いろいろな層のお客様が来られますね。
──こちらでは万華鏡つくり体験もできるのですね。
宮元:はい、多くのお客様に好評をいただいています。
万華鏡つくり体験では、一度つくるのに30分程度いただきます。
オイルタイプとドライタイプがあって、どちらも人気ですね。
小さいお子さんは、つくるのが簡単なドライタイプが良いかもしれません。
オイルタイプは鏡を互い違いに組み合わせる必要があり、そこがやや難しいからです。
とはいえ、小学生のお子さんがオイルタイプをつくられることもありますし、心配しないでくださいね。
──万華鏡つくりでなにか物を持ち込んだりはできるのですか?
宮元:自分でビーズを持ち込まれるお客様もいらっしゃいますね。
ドライタイプは、キャップがはずれるようになっていて、中身をおうちで入れ替えていただくこともできます。
カフェでランチやスイーツを提供
──京都万華鏡ミュージアムには、カフェも併設されていますね。
宮元:はい、カフェでランチを提供しています。
水木金だけの特別なお弁当があり、他にはオムライスがあったりします。
昔、修学旅行生にオムライスがとても人気になり、これを食べに修学旅行生が来られることもあったんですよ。
また、パフェやケーキセットなど、スイーツ系のメニューもあります。
ちょっと疲れて休憩するときは、スイーツ系の甘いものもおすすめです。
──修学旅行生は予約して来られるのですか?
宮元:グループ単位でみなさん予約して来られますね。
その際は私どもでお席を用意して、ポストカードもプレゼントしています。
また修学旅行生のタクシーも無料になります。
修学旅行生では、中高生が多いですね。
もっと万華鏡の魅力を知ってもらいたい
──様々な層のお客さんが京都万華鏡ミュージアムを訪れているということが分かりました。
最後に、今後の展望は何かありますか?
宮元:今年、万華鏡の世界大会が京都でありました。
現在、万華鏡への関心は高まり、京都万華鏡ミュージアムの入館者も増えています。
この先、出張講習など、もっと外に出て行っていろんなかたに万華鏡の魅力を知ってもらえたらなと思います。
──この度は取材をお受けいただき、ありがとうございました。
宮元:ありがとうございました。
編集後記
「万華鏡のミュージアムなんて京都にあるのか!」と興味を抱き、取材させていただいた京都万華鏡ミュージアム。
筒型の一般的な万華鏡だけでなく、カニや人形、壺などユニークな形をした様々な万華鏡が展示されていました。
面白い形をした万華鏡を見て驚くとともに、万華鏡の形ってこんなにも自由なんだなぁと感じました。
また、京都万華鏡ミュージアムでは、万華鏡つくり体験もできます。
自分だけのオリジナル万華鏡をつくることができるのは嬉しいですね。
小さいお子さんでも簡単につくれるようなので、家族連れのかたも楽しめます。
併設されたカフェではランチやスイーツを食べることができ、一息つけるのもありがたいですね。
京都万華鏡ミュージアムは、デートにもオススメの施設と言えそうです。
万華鏡の中身はとても煌びやかで美しく、ひとたび中を覗くと幻想的な世界に引き込まれます。
たまには忙しい日常を忘れ、幻想的で美しい万華鏡の世界に浸ってみるのもいかがでしょうか。
★京都万華鏡ミュージアム姉小路館
場所:〒604-8184 京都府京都市中京区 姉小路通東洞院東入曇華院前町706-3
開館時間:10:00~18:00 (最終入館 17:30/月曜・定休)
入館料:大人300円・小中学生200円・乳幼児無料