個人事業主がビジネスで利用する銀行口座は、事業用でなく個人口座を利用しても問題はありません。
しかし事業専用口座を開設して取引するのが一般的となっています。
これから事業を始める方にとっては、おすすめの銀行や事業用口座の必要性がイメージしにくいですよね。
この記事では、おすすめの事業用口座と個人事業主が事業口座を開設する意味について紹介します。
なおこの記事で紹介する事業用口座は、インターネット上の取引が中心となっているネット銀行を紹介していきます。
ネット銀行はメガバンクと比べて、口座開設だけでなく、振り込みや融資などのさまざまな手続きが手軽に行える点がメリットです。
また個人事業主は、自分の身1つで仕事をしているため、スピード感と手軽に手続きを行える点を重要視してネット銀行にスポットを当てています。
では最初に、メガバンクをおすすめしない理由を解説していくので、しっかり確認してください。
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【FP】恩田雅之 -
2004年3月にCFP®資格を取得後6月、札幌にて「オンダFP事務所」を開業。
初心者向け資産運用に関するセミナーと投資信託など資産運用を中心としたコラムの執筆やローン関連を中心に記事の監修などを中心に活動中。
【保有資格の詳細】
・CFP®
・証券外務員2種
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【ライター】嶋崎 -
当サイトを運営している嶋崎と申します。
わたしは経営の経験はありませが、サイト運営に携わり約2年が経過するなかで、事業主のお金の悩みは特有であることを勉強してきました。
たとえば事業主へ実際にインタビューをしたり、実際にセミナーに参加したりするなどして、資金調達の流れやどのようなときにお金の不安を感じるのかを勉強しています。
資金繰りの悩みを解決するためのサービスをすべてを網羅するのは大変です。
一から資金繰りの悩みを調べずとも、「ビズローンで解決できた」が叶うように、全力でサポートします。
事業用口座にメガバンクをおすすめしない理由
ビズローン編集部が、メガバンクをおすすしないのは、開業したてはメガバンクの口座開設が難しいからです。
いっぽう地元に密着した信用金庫やスマホで取引が完結するインターネットバンクでは、比較的に簡単に事業用口座を作れます。
まずは簡単に口座開設ができる金融機関の口座を作り、業歴を積み重ねてから、メガバンクの口座開設をしましょう。
またメガバンクは、振込手数料が高いというデメリットがあります。
次項で詳しく解説していきます。
メガバンクは振込手数料が高い
メガバンクはネット銀行に比べて、振込手数料が高く設定されています。 どうせ同じ作業なら、できるだけ安い手数料のほうが、節約効果を期待できますよね。 以下の表は、7つの銀行を対象とした振込手数料の比較です。
- GMOあおぞらネット銀行
- 住信SBIネット銀行
- PayPay銀行
- 楽天銀行
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
それぞれ順番に紹介していきます。
GMOあおぞらネット銀行 | 住信SBIネット銀行 | PayPay銀行 | 楽天銀行 | 三菱UFJ銀行 | みずほ銀行 | 三井住友銀行 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
同一支店宛て | 無料 | 無料 | 55円 | 52円 | 無料 | 無料 | 無料 |
他行宛 (3万円未満) |
145円 | 145円 | 160円 | 150円 | 154円 | 150円 | 165円 |
他行宛 (3万円以上) |
229円 | 220円 | 320円 | 440円 |
楽天銀行を除くネット銀行3社は、他行宛の振り込みで金額の設定がありません。
ネット銀行を利用すると、振込金額によって手数料が変わる煩わしい点を解消できますよ。
またメガバンクで1番高い手数料は330円なので、最安値の145円と比べると、185円の差となります。
10件振り込みを行えば、1,850円の差が出てくるので、振込回数が多ければ多いほど差が広がります。
メガバンクの事業用口座を持つことでステータスは高まります。
しかし近年メガバンクは店舗やATMの統廃合を進めていますので、口座開設した支店が統廃合され利便性が低下するリスクがあります。
その点、もともと店舗での取引を考えていないインターネットバンクでは、店舗の統廃合よる利便性の低下リスクがほとんどありません。
事業用口座開設におすすめのネット銀行3選
ここからは個人事業主が事業用口座開設におすすめのネット銀行を3つ紹介していきます。
【事業用口座開設におすすめネット銀行】
- GMOあおぞらネット銀行
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
住信SBIネット銀行 | GMOあおぞらネット銀行 | 楽天銀行 | |
---|---|---|---|
屋号付き | 開設不可 | 開設可能 | 開設可能 |
固定電話 | 不要 | 不要 | 不要 |
当行宛て振込手数料 (税込) |
無料 | 無料 | 52円 |
他行宛て振込手数料 (税込) |
145円 | 145円 |
|
個人口座の事前開設 | 不要 | 必要 | 必要 |
デビットカード 発行有無 |
なし | デビット機能付き キャッシュカード |
デビット機能付き キャッシュカード |
ネット銀行の多くは店舗を持たないため、インターネット上での取引が中心です。
口座開設をはじめ、融資に関する相談も来店不要でできるという手軽さが魅力的。
手間が少なく、スピード感を重要視する事業主におすすめです。
ではそれぞれ順番に紹介していきます。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は、口座開設までのスピードが早く、オンライン申し込みなら、最短翌日に口座開設が完了します。
ただし屋号付きの口座開設には未対応であるため、事業用として利用する場合は、法人名が口座名義人となります。
つまり法人としての登記などが必要です。
とはいえ事前に個人口座の開設が必要ないという点では、もっともスピーディーに口座開設ができるため、非常に魅力があります。
では住信SBIネット銀行の特徴を紹介していくので、しっかり見ていきましょう。
住信SBIネット銀行の特徴
住信SBIネット銀行の大きな特徴は2つあります。
- 3種類の振込システムを導入
- 決算書不要で専用融資サービスが利用可能
どちらも個人事業主にとって、作業の効率化・いざというときの資金調達という点において、嬉しい特徴ではないでしょうか。
それぞれ順番に解説していきます。
3種類の振込システムを導入
ビジネスの成長が加速すると、おのずと取引する会社や相手が増えますよね。
つまり多数の振込や毎月継続した振り込みが発生してくるので、作業にリソースを割かなければならないと言えます。
住信SBIネット銀行では、上記のような事務作業を効率化するために、3つの振込システムを提供しています。
- 一括振込サービス
- 総合振込サービス
- 定額自動振込サービス
一括振込サービスは、最大10件まで振込先を一括選択できるというサービスです。
もし10件以上の取引先へ振り込みを実施する場合、総合振込サービスを利用が可能となっています。
総合振込サービスの場合、振込データ作成者と承認者の権限がセットされるため、誤送信防止のための二重チェックが可能となります。
また毎月同じ金額を決まった相手に継続して振込んでいる場合、定額自動振込サービスが便利です。
法人を設立した当初は、単発の仕事の依頼が多いため、取引相手が複数いる場合があります。
しかしある程度事業が軌道に乗り始めると、同じ相手と取り引きするケースがほとんどです。
そのため振込作業が毎月の恒例行事となっている方もいるのではないでしょうか。
ちなみに定額自動振込サービスは、リース料金やシステムサービス料金などへの振込にも対応しています。
そのため忘れやすいサービス利用料の支払い漏れを、未然に防止できるメリットがあります。
決算書不要で専用融資サービスが利用可能
daytaは、住信SBIネット銀行法人口座の利用履歴に基づいて、借り入れ条件を毎月お知らせしてくれる、推薦型の事業性融資です。
なお口座の利用履歴から案内が届くため、一定の期間以上使っている人だけが利用できるビジネスローンです。
住信SBIネット銀行法人口座から振り込んだお金の流れや、逆に振り込まれるお金の流れから、daytaの借入条件が決められます。
そのため住信SBIネット銀行のdaytaに申し込む際には、決算書や事業計画書などが不要です。
銀行や日本政策金融公庫でお金を借りるときに必要な、書類作成や面談なしで運転資金を調達できるのは嬉しいですよね。
住信SBIネット銀行の基本情報
住信SBIネット銀行の基本情報は以下の表をご覧ください。
屋号付き口座 | 開設不可 | |
---|---|---|
ATM手数料(税込) | 110円(入金・出金どちらも) | |
振込手数料(税込) | 当行宛て | 無料 |
他行宛て※ | 145円 | |
組戻手数料 | 880円 | |
ビジネス用カード | 個人事業主が利用できるビジネスカードはなし |
※同行および三井住友信託銀行への振込手数料は0円
※取引回数に応じた優遇プログラムあり
住信SBIネット銀行は、ランクに応じた手数料無料のサービスを行っているものの、屋号付きの口座を開設ができない点がデメリットです。
GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行は、株式会社あおぞら銀行とGMOインターネット株式会社および、GMOフィナンシャルホールディングス株式会社が共同出資したネット銀行です。
つぎの見出しで特徴を紹介していきます。
GMOあおぞらネット銀行のメリット
GMOあおぞらネット銀行のメリットは以下のとおりです。
- バーチャル口座の利用で資金・入金の管理が簡単
- 振込手数料・ATM手数料が安い
- 利用金額の1.0%が現金還元される
- 屋号入り口座の開設が可能
GMOあおぞらネット銀行には、freee入出金管理とデータ連携すると、他行を含む複数の銀行口座の情報を、まとめて管理できる機能があります。
そしてなかでも注目なのが、ビジネスデビットカードを利用すると、1.0%を現金で還元してくれます。
ポイントではなく、現金で還元される点に魅力を感じる方が多いのではないでしょうか。
デビットカードの利用で支払管理を楽にして、経費の削減ができるのは嬉しいポイントですよね
次項ではGMOあおぞらネット銀行のデメリットを解説しておくので、事前にできないことなどを把握して、開設後のギャップをなくすきっかけにしてください。
GMOあおぞらネット銀行のデメリット
GMOあおぞらネット銀行のデメリットは以下のとおり。
ここでは2つのデメリットを紹介していきます。
- 世間的には知名度が低い
-
事業用口座の開設には個人口座を開設しておく必要がある
それぞれ順番に紹介していきます。
世間的には知名度が低い
GMOあおぞらネット銀行は2018年7月に誕生した、新しいネット銀行です。
そのため取引先によっては、「どんな銀行なの?」「GMOあおぞらネット銀行ってどこ?」と聞かれる可能性があります。
経営に大きなデメリットではありませんが、わざわざ説明するのに煩わしさを感じる場合があります。
当サイトで解説したメリットをお話しいただければ、きっとすごく魅力的な銀行と感じてもらえるはずです。
事業用口座の開設には個人口座を開設しておく必要がある
GMOあおぞらネット銀行は、手数料が安くてサービスが充実しているので、すぐに口座開設したいと考えた方も多いのではないでしょうか。
しかし表題のとおり、事業用口座の開設には、まずGMOあおぞらネット銀行の個人口座を開設しておく必要があります。
そのためGMOあおぞらネット銀行の個人口座が未開設の方は、はじめに個人口座開設を経て、事業用口座の申し込みという手順を踏んでください。
GMOあおぞらネット銀行の個人口座を持っていないなら、事業用口座を開設するために、早めに個人口座を開設しておきましょう。
GMOあおぞらネット銀行 事業用口座の開設に必要な書類
個人事業主がGMOあおぞらネット銀行で、事業用口座を作るために必要な書類は以下の3つです。
- 本人確認書類
- 個人事業主の確認書類
- 事業内容等が確認できる書類
必要書類の具体的な内容は、以下の表にまとめています。
それぞれ表内のいずれか1点を提出すれば大丈夫です。
個人事業主の確認書類※ |
|
---|---|
事業内容等が確認できる書類※ |
|
※事業年数が半年以内の場合は、2点提出が必要です
※表内に事業内容等を確認できる書類が無い場合は、事業計画書を提出します
GMOあおぞらネット銀行の基本情報
GMOあおぞらネット銀行の基本情報は以下の表をご覧ください。
屋号付き口座 |
可能 (全角仮名・英数字で最大40文字まで) |
|
---|---|---|
ATM手数料(税込) |
110円 (入金・出金どちらも) |
|
振込手数料(税込) | 当行宛て | 無料 |
他行あて | 145円 | |
組戻手数料 | 880円 | |
ビジネス用カード | デビット機能付きキャッシュカードが発行可能 |
楽天銀行
楽天銀行は楽天グループが運営するネット銀行です。
個人事業主のビジネスに便利なサービスを多く提供しています。
楽天銀行もGMOあおぞらネット銀行と同様に、個人口座を開設してから事業用口座の開設を申し込むという流れです。
楽天銀行の特徴
楽天銀行の特徴は以下のとおり
- 屋号付きの口座開設ができる
- 振込手数料が楽天ポイントで支払える
- 他の金融機関より手数料が高い
- 個人口座を開設してからでないと事業用口座を開設できない
楽天銀行は、他の金融機関よりも手数料が高いという点がデメリットです。
しかし楽天ポイントを利用して、振込手数料を支払えます。
他の金融機関にはない独自のサービスなので、デメリットに感じにくいですね。
個人口座を開設してからでないと事業用口座を開設できないのは、楽天銀行に限ったことではないため、目立つ欠点ではありません。
普段から楽天のサービスを利用しているなら、楽天銀行で口座開設をするのもおすすめです。
楽天銀行の基本情報
楽天銀行の基本情報は以下の表をご覧ください。
屋号付き口座 | 開設可能 (ただし屋号のみでの口座開設は不可) | ||
---|---|---|---|
ATM手数料(税込) | 220円※ | ||
振込手数料(税込) | 当行宛て | 52円 | |
他行宛て※ | 3万円未満 | 150円 | |
3万円以上 | 229円 | ||
組戻手数料 | 880円 | ||
ビジネス用カード | 個人事業主が利用できるビジネスカードはなし |
事業用口座を開設する際の3ポイント
個人事業主が事業用口座を選ぶ際、手数料の安さや口座開設までのスピード感など、さまざまな検討要素があります。
以下は事業用口座を開設する際の3つのポイントです。
【事業用口座の開設する際の3ポイント】
- 振込手数料の安さ
- ビジネスカードとの併用
- 屋号付き口座が開設できる銀行を選ぶ
それぞれ順番に紹介していきます。
振込手数料の安さ
事業用口座を開設する際、振込手数料の安さを比較し、選ぶ基準とするのがポイントです。
事業を運営していると、振り込みを行う機会がプライベートのときよりも多くなるはず。
振り込みによるコストを最小限にできると、手数料の金額を気にすることなく、柔軟に取引できます。
なお振込手数料は、時間帯や使用するATM・コンビニによって変わるケースが多いです。
そのため振込手数料の安さにくわえて、使用頻度が高くなりそうな時間帯や、近所のATMでの金額も確認してください。
振込手数料の高い安いで口座開設を選択することで毎月発生するコストを抑えられます。
またインターネットバンクの場合は、メガバンクや信用組合のように自行のATMが少ないため、どうしてもコンビニなどの提携ATMでの入出金を行うことが多くなります。
インターネットバンクで口座開設を考える場合は、振込手数料とATM手数料のトータルでコスト比較をするようにしましょう。
ビジネスカードとの併用
事業用口座を開設する際、ビジネスカードとの併用を検討してみましょう。
ビジネスカードをうまく活用すれば、経費削減やキャッシュバックという恩恵を受けられます。
ビジネスカードはクレジットカードにくわえて、デビットカードの発行に対応している銀行もあります。
ちなみにGMOあおぞらネット銀行は、利用金額の1%がキャッシュバックされるデビット機能付きキャッシュカードの発行が可能です。
デビットカードなら利用金額が、即時口座から引き落とされます。
クレジットカードと違い、一律の支払日がないので、事務処理が軽減されるという点は、大きなメリットです。
クレジットカードは締め日支払日が決まっているので、購入時に現金を用意する必要が無い点がメリットです。
反面、現金で支払わない為によく考えず無駄遣いしてしまうリスクがあります。
デビットカードは消耗品や旅費交通費など支払いを行うと即座に銀行口座から支払われるので無駄遣いの防止に繋がります。
ただし、口座の残高管理をしっかり行わないと残高不足で他の引落ができないというリスクがあります。
屋号付き口座が開設できる銀行を選ぶ
事業用口座を開設するなら、屋号付き口座の開設がおすすめです。
屋号付きの口座なら、【〇〇商店+個人名義】や【〇〇屋+個人名義】などの口座を開設できます。
屋号付き口座の開設は必須ではありません。
しかし屋号付きの事業用口座を利用するメリットは、取引先と顧客の安心につながるという点です。
事業を進めていけば、さまざまな取引先や顧客と仕事をしていくことになります。
取引先や顧客に入金してもらうとき、入金口座として個人名のみの口座を指定された場合、「本当にこの口座で大丈夫か」と不安を抱かせてしまいます。
たとえばあなたがネットショッピングで買い物をして、代金の支払先が個人名のみだと不安になりませんか?
屋号がついた事業用口座なら、口座名にお店の名前がついているため、安心感と信頼感を与えられるのです。
ただし屋号付き口座のデメリットとしては、多くの必要書類を提出する必要があったり、審査があったりするのが少々面倒な点です。
しかしこれらを乗り越えて開設した口座を持っているという事実が、取引先からの信頼度アップに寄与します。
屋号付き事業用口座を開設する2つのメリット
前章で屋号の重要性を解説しましたが、基本的に屋号はなくても問題ありません。
しかし事業を運営するうえで、屋号付き口座を開設するメリットが2つあります。
- 法人化するときにスムーズ
- 屋号で匿名性を高めてリスク回避できる
それぞれ順番に解説していきます。
法人化するときにスムーズ
個人事業主にとっての屋号は、「事業が大きくなってからで十分」と考えている人もいるかもしれません。
しかし事業が拡大する前に屋号をつけるほうが有利です。
最初から屋号を付けておけば、将来事業が拡大して法人化する場合に、屋号をそのまま法人名できてスムーズに法人化できます。
事業用口座を屋号付きで作っておけば、銀行に対しての信用力もあるため、法人口座を作るときも簡単です。
またサラリーマンの副業として事業をしている場合、屋号があったほうが便利なのです。
つぎの項で詳しく解説していきます。
屋号付き口座を開設するメリットは、屋号があることで個人事業主本人の仕事に対するモチベーションアップにつながる点があります。
また取引先に対しても、屋号があることでしっかり商売をしていることをアピールできる点もメリットです。
屋号名で匿名性を高めてリスク回避
サラリーマンの副業の場合、以下のようなことを考えた経験はありせんか。
「会社が副業禁止だから発覚するとマズイ…」
副業禁止の会社に勤めていながら、個人事業主として収入を得ているとトラブルに発展しかねません。
しかし屋号で取引をしていると、副業発覚のリスクが減少します。
たとえばゆうちょ銀行は、振替口座を利用すると屋号だけの口座を作れます。
そのため匿名のまま金銭の授受ができるのです。
屋号があることで匿名性を高められるので、あまり実名を表に出したくない事情がある場合にとても便利です。
- 1.0%キャッシュバックの恩恵あり
- 屋号付きの口座開設が可能
- カード発行手数料が無料
個人事業主が事業用口座を開設する3つのメリット
この見出しでは、事業用の口座開設で得られるメリットを、以下の3つから解説していきます。
- 資金繰りの管理がしやすい
- 帳簿作成の時間短縮
- 税理士へ相談するときにわかりやすい
「そもそもプライベート用口座と事業用口座をわけて必要があるの?」
といった疑問を感じる方もいるかもしれません。
しかし上記のようなメリットがあるため、プライベート用口座と事業用口座をわけておく必要があります。
それぞれ順番に解説していくので、事業を運営するときのメリットの大きさを感じてもらえると嬉しいです。
資金繰りの管理がしやすい
プライベート用口座と事業用の口座をわけておくことで、資金繰りがわかりやすく、管理が楽になります。
事業用の口座があれば、事業に関するお金のやり取りだけが、口座に蓄積します。
言い換えれば、事業用口座の明細は仕事の資金の流れです。
そのため仕事に関する収入や支出の流れが、通帳を見るだけで判断可能になります。
収支のバランスや流れが見やすくなると、今後の事業計画のイメージがしやすくなります。
事業を拡大するうえでも、事業用口座の開設は欠かせません。
帳簿作成の時間短縮
事業用口座を作成すると、帳簿作成の時間短縮につながります。
仕事とプライベートの収支をわけていなかったら、確定申告の際に1つひとつの明細を確認して、仕事とプライベートでわける必要があります。
想像するだけでも結構面倒に感じますよね。
いっぽう事業用口座があれば、事業に関するお金のやり取りだけなので、確定申告の際に明細をそのまま提出できるのです。
「これはプライベート、これは仕事」というように、仕事の合間にわざわざ仕訳するのは面倒ですよね。
事業用口座を開設しておけば、確定申告に必要な帳簿作成にかける時間が、グッと短縮できますよ。
税理士へ相談するときにわかりやすい
個人事業主となると、節税したいなどの理由から、税理士に相談するケースが増えます。
プライベートと事業用の口座をわけていないと、通帳上のプライベートなお金の出入りをわけて相談しないといけません。
いっぽう事業用口座があれば、事業に関する収支だけなので相談がスムーズ。
プライベートの収支の仕訳を行う時間がなくなるため、ストレスが減りますね。
個人事業主がプライベート用口座と事業用口座を分けるメリットは支払い管理が楽になるという点です。
1つの口座で管理した場合、個人の貯蓄と会社の資金が曖昧なるリスクがあります。
また、家庭の水道光熱費などの支払いと事業での取引先への支払いは月末に集中する場合が多く、1つの口座で管理した場合に支払い漏れが起こる可能性も高くなります。
そのような事態を避けるためにもプライベート用口座と事業用口座は分けるべきです。
事業用口座の開設に必要な書類
事業用口座を開設するのに必要な書類は、以下の4つです。
- 事業用の印鑑・スタンプ
- 本人確認書類
- 個人事業主の確認書類
- 屋号を利用して営業していると確認できる書類
上記の必要書類を用意すると、事業用口座の開設準備が整います。しかし銀行によって必要書類が異なる場合もあるため、必ず各銀行の公式サイトでの確認や窓口への問い合わせを行ってから準備をしてください。
事業用の印鑑・スタンプ
書類ではありませんが、事業用の印鑑・スタンプは、銀行口座を作るときに銀行届出印として必要な場合があります。
注意点は、個人事業主の事業用口座の届出印は個人印となりますが、個人通帳で使用している印鑑とは別に用意しないといけません。
法人であれば、代表者印や領収書用の角印など、数種類作ります。
しかし個人事業主は、細かくわけなくても大丈夫です。
事業用の印鑑は作成しておこう
事業用の印鑑は、口座用だけでなく、取引先との契約の際にも必要となるケースがあります。
そのため事業用の印鑑の準備をしておくのがおすすめ。
さらに【屋号 + 個人名】のスタンプも用意しておくと、手書きよりも取引先への印象も良くなります。
インターネット上で印鑑の作成が依頼できるので、この機会に口座用と合わせて作成してみませんか。
本人確認書類
事業用口座の開設で提出を求められる本人確認書類は、以下を参考にしてください。
- 運転免許証
- 運転履歴証明書(顔写真付き)
- マイナンバーカード(顔写真付き)
- 住民基本台帳カード(顔写真付き)
- 各種健康保険証(カード型健康保険証)
- 各種健康保険証(紙型健康保険証)
- 印鑑登録証明書
- 住民票の写し
- パスポート
- 国税または地方税の領収書・納税証明書
- 社会保険料の領収書
- 公共料金の領収書
上記のうちいずれか1点を提出という場合が多いので、確認して準備してください。
個人事業主の確認書類
個人事業主の確認書類は以下のとおりです。
- 個人事業開業届出書
- 青色申告承認申請書
- 確定申告書
- 個人事業開始申告書
- 国税・地方税の納税証明書
- 各行政機関発行の許認可証
- 開業届など
事業用口座の開設には、上記のような書類の提出が求められます。
屋号を利用して営業していると確認できる書類
最後に屋号付きの口座を開設したい場合は、屋号を利用して営業していると確認できる書類が必要です。
以下の確認書類を参考に準備しておいてください。
- Webサイトのアドレスを印字したもの
- 会社案内パンフレット(チラシ)
- 請求書
- 発注書
- 受注書
- 納品書など
- 手結・調印済みの各種契約書
- 提案書
1番おすすめ!GMOあおぞらネット銀行
ここまで3つのネット銀行を比較してきましたが、当記事でおすすめするのは、GMOあおぞらネット銀行です。
なぜなら屋号付きの口座開設ができて、他のネット銀行よりも手数料が安いからです。
くわえてデビット機能付きカードの発行もできるため、住信SBIネット銀行と楽天銀行の良いところだけが合わさったような銀行といえます。
ただし個人口座を持っていない場合は、事前に個人口座の開設をする必要があるため、興味のある方は先に個人口座を開設しておきましょう。
- 1.0%キャッシュバックの恩恵あり
- 屋号付きの口座開設が可能
- カード発行手数料が無料